TMJ投資顧問代表 渡邉誠二の株ズバッ!!

渡邉誠二/58歳/新潟県出身。早稲田大学、シカゴ大学在学中にMBA取得。日興証券(ロンドン支社)やメリルリンチ証券、シティーバンクなどを経て独立。TMJ投資顧問 代表取締役に就任。

ナベちゃん

本日の市場状況

 4月4日の東京株式市場の市況動向をご案内します。
本日は前日比で日経平均は▲172円98銭引となりTOPIXは▲12円49銭で特に日経平均は大幅安となっている。
昨日のアメリカニュ-ヨ-クの市場動向はダウ工業株価平均は▲13.01ドル安と小安く引けている。

市場では材料難の中前週末と殆ど変わらないところから寄り付いて
10時発表の3月ISM製造業指数が57.2とほぼ予想通りとなった。

前年9月以降一貫して続いたトランプラリ-による株貨の上昇が止まり、
前月比低下となったことで、市場にはやや警戒ム-ドが浮上する。
自動車メーカー各社が発表した3月自動車販売台数が年率
合計16万5千台前後のペースを示唆し、市場予想を下回る結果となったことも、景気期待を若干削ぐ結果となった。
 それを受けての東京マ-ケットは、米新車販売台数の減少などを受け、米国景気の先行きへの楽観的な見方が後退した。

これまでのトランプ新政権で新たな景気政策に期待をしていたところが、不透明感が強まったことからアメリカの株高が完全に無くなった状況から、上昇していた金融株などに売ものが出た。
外国為替市場では米金利低下を背景に円相場が円高/ドル安となる中、特に自動車が値を下げた。
午後になるとロシアの地下鉄で爆発事件の余波と、アメリカが独自に北朝鮮を制裁の対象とする動きも伝わり、買い材料が乏しい中で地政学リスクの高まりから警戒されて売り物中心の展開となる。

個別銘柄では米長期金利の低下を受けて第一生命<8750>や三菱UFJ<8306>が下落、自動車のトヨタ<7203>やホンダ<7267>やマツダ<7261>等が値を下げた。決算発表を再々延期する可能性が伝わった東芝<6502>は上場廃止を警戒して一時10%安となった。昨年12月~今年2月期決算を発表したキユーピー<2809>は大幅安。
先物に引っ張られる形でファストリ<9983>やソフトバンク<9984>などの値がさ株も売りが優勢となった。
公正取引委員会の検査を受けたことからゼネコンの鹿島<1812>は午後に下げに、最高利益更新のしまむら<8227>やニトリ<9843>が値を上げ、製薬の塩野義<4507>やゴ-ルデンウイ-ク前ら内需を期待しJR東日本<9020>やJR東海<9022>などが買われた。

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・日経平均株価 1万8,810円25銭(▲172円98銭)
・TOPIX株価指数 1,504円54銭(+12円49銭)
・値上がり銘柄数325/値下がり銘柄数1,620/変らず67
・出来高22億6,050万株 
・売買代金2兆5,741億円
・JASDAQ平均 2,978.07(▲60.37) 
・マザ-ズ平均 1,029.06(▲34.22)

完全にアメリカ相場のあおり受けて、今日の東京マーケットはホボ全面安の展開となる。昨日まで期待感だけで値を上げていた東芝は三回目の決算発表延期のニュースが流れると、上場廃止リスクを警戒し一気に値を下げた。東芝は村上ファンドが仕込んでいるというニュ-スもあったことから上場廃止はないと踏んでいたところが難しい局面になってきた。
 
これまで大前提としてアメリカは景気が良いというとであったが、いきなり雲行きが怪しくなってきた。
日本の自動車も為替だけではなく、実際の販売台数についても影響が出始めている。
さらにトランプ政権からの貿易輸出関税についても用心が必要である。
今までは、関税や政治的なおもむきについては仕方が無いことだとしても、経済的にはゆるぎないものがあると思われていたところトランプラリ-は、そろそろ終焉を迎えるのでしょうか。
意外と共和党というのは、協力体制が薄いんだなと思われて来ました。

今後の相場…

皆さんこんにちは。ナベちゃんこと渡邉誠二です。

本日の東京マーケットは、一時279円安の18703円まで下げた後、引けにかけて100円ほど戻し、結局172円安の18810円で引けました。
ほぼ4ヶ月間続いたレンジ相場の安値近辺(最安値は1月18日安値18650円)まで下げたことで、底値確認となるのかどうか、今晩のNY市場と明日以降の展開が楽しみになってきました。

レンジ相場が長く続きましたから、ここからレンジを抜けていく時は、上に行くにせよ、
下に行くにせよ、かなり大きな相場が期待できます。
しかしながら現時点では下方向にレンジを抜けて行く可能性が高まってきつつあるようです。
私は株価の先行きについて中長期的に強気の立場ではありますが今後株価がさらに上昇するためには、この辺で一度レンジを下に抜けて、空売りをたくさん呼び込むことも必要なのかなと思っています。

この保ち合い相場の間、中小型株で値を飛ばすものが多く見られましたが、
その動きに飛びつき、買いポジションを持ったままの個人投資家も多いと思います。

ここからさらに一段安となった場合には、追証も多く発生するでしょう。
そうした投資家がやむなくポジションを整理し、市場全体の買いポジションが軽くなったあたりから、上昇相場が再スタートするような気がしています。
いわゆる「振り落とし」という奴ですね。
損失を被る投資家にとっては誠に酷な話ではありますが、これが相場の真実なのではないでしょうか。

もっとも、明日以降、底値確認から反発へと向かい、そのまま上方向にレンジを突き抜けていく可能性もあるわけで、下手な予想はせず、市場の流れについて行くことだけに集中したいと思います。

また、市場全体が調整局面に入ったとしても、一部の中小型材料株が値を飛ばす動きは続くと思われますので、こうした動きに狙いを定めて、早乗り、早降りを徹底すれば、儲かるチャンンスはありそうですね。
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プロフィール
TMJ投資顧問 代表取締役の渡邉誠二です。 ここでは多くの個人投資家に向けた、株式情報/株式コラム/経済などを中心に私の個人的観点でつぶやいています。共感してもらえたら是非お気軽にコメントをください。
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