皆さんこんばんは。ナベちゃんこと渡邉誠二です。

4月に入って、株価の動きがさえません。
地政学リスクの増大と円高が主な理由と言えるでしょう。

こうした中、個人投資家で買いポジションを抱えて身動きが取れなくなっている方は多いのではないでしょうか。特に、年初から3月にかけて上昇が続いた新興市場の小型株で、含み損を抱えている方は多いと思われます。そして、より傷口を広げてしまうのが「ナンピン買い」です。

人はなぜナンピン買いをしてしまうのでしょうか。

まず第一に、人間は損失を受け入れることができないからだと考えられます。
人は利益を出した時の喜びよりも、損を出した時の悔しさの方が2倍位大きいと言われています。
損失を認めたくない、失敗を認めたくない、という人間の心理のバイアスがナンピン買いの動機となっていることは十分考えられます。1000円で買ったものが値下がりして500円になった時、1000円で買いだと思った自分の判断は間違いだったことになります。そんな時、1000円で買いだったのだから、500円ならもっと買いなんだと無理矢理思いこもうとしてしまうのでしょう。

第二に、人間は自分が他人よりも優れていると思いたいからだと思います。
確かに、ナンピン買いがうまくはまった時の快感は大きなものです。私自身の経験でも、思わず周りのみんなにも自慢したくなる位でした。そんな時には、自分は他人よりも優れている、という思いに浸ることができるものです。それは、他人から「すごいヤツ」として認められる快感でもあります。

そしてそれは、言い換えるなら、小さい子供が母親から「よくできたわねぇ。」と頭をなでてもらっている感覚に通じるものだと思います。人間はいくつになっても母親からほめてもらいたい動物なのです。

そんな人間の様々な心理が入り込むことによって、投資家の行動は大きく左右されます。
それゆえに、洋の東西、時代を問わず、個人投資家の90%以上は負け組としてマーケットから退場させられてしまうのでしょう。株式市場においては、人間の自然な感情のままに行動していたら、確実に負けるということです。

もうホント、AIに投資をやってもらいたいくらいです。